ディズニーの魔法の成分

沖縄では梅雨も明け、夏本番を迎えました。夏といえば、家族揃って遠くへ旅行に行くことが大きな楽しみの一つになっている方も多いことでしょうが、実は子どもの頃に楽しみにしていた理想の夏の過ごし方、今も記憶に残る夏の思い出は、得てして 「小さなこと」 だったりしませんでしたか。

例えば、浴衣を着て花火大会へ赴くことよりも、友達と手持ちの花火を楽しむことであったり。雄大な自然に囲まれた山登りよりも、近所の秘密基地でこっそり持ち出したお菓子を食べることであったり。両親が頑張って連れて行ってくれたリゾートホテルでの一番の思い出が、ゲームコーナーで遊んだメダルゲームだったり。

親の心子知らず、と言ったらそうなのかもしれませんが、でもきっと親の立場でも、意外と 「自分もそうだったな」 と共感できたりするものなのかもしれません。

ウォルト・ディズニーは生前、こんな言葉を残しています。

「われわれの一番大きい資源は、子どもの心である」
「どんなに洗練された大人の中にも、外に出たくてしょうがない小さな子どもがいる」

ディズニーのテーマパークは 〝ファミリーエンターテイメント〟 をとても大事にしています。大人も子供も一緒に楽しむことのできる場所、それがウォルトの創りたかったものであり、ウォルトの壮大なイマジネーションの原点であったのでしょう。

その一例としてあるのが、パーク内の各所に存在している 「スーベニアメダル」 のマシンです。 百円硬貨を投入すると、キャラクターのイラストが刻印された銅のメダルが出てくる、ただそれだけのマシンではあるのですが、実はマシンごとに刻印されるキャラクターも異なれば、訪れた年や月によってデザインが変わっているので、すべてを集めようとパーク内を散策するとかなりの労力を要します。

気づけば大人も夢中になって 「今度はあのマシンに行ってみよう!」「ここのメダル取り逃してるんじゃないの!?」と、パーク内を楽しげに駆け巡る声が聞こえてきます。

一生懸命お目当てのアトラクションに並んで思い出を作るのももちろん楽しいことではありますが、大人になっても変わらずに秘めている子どもの心を開放して夏を満喫するのも、忘れられない思い出作りになるかもしれませんね。


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川崎 真衣
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