世界中で異常気象が猛威を振るい、山火事や地震、洪水などのニュースを目にする機会も増えました。日本でも、熱海市の土石流災害は記憶に新しいと思います。そんな自然災害への備えに注目し、今回は「中小企業防災・減災投資促進税制」について紹介していきます。
●概要
自然災害への事前対策として設備導入を行う際に、特別償却の適用を受けることができる制度です。取得価額の20%を特別償却でき、大きな節税効果となり得ます。ただし、「事業継続力強化計画」の認定を受けることが要件で、対象設備の種類が定められていることに注意が必要です。
●主な対象事業者
・個人事業主(常時使用する従業員1000人以下)
・法人(資本金または出資金1億円以下)
※資本等を有しない場合、従業員1000人以下
●対象設備
※中古品、所有権移転外リース取引により取得した設備などは対象外
●適用期間・手続き
①事業継続力強化計画の作成及び認定の申請(税理士等にご相談を)
↓
②設備の取得等(認定を受けた日から1年以内)
↓
③税務申告(設備の償却限度額の計算明細書を添付)
認定対象期間内(令和元年7月16日から令和5年3月31日まで)に事業継続力強化計画の認定を受け、認定後1年を経過する日までが適用期間です。
●最後に
自然災害や感染症への対策は、事業を継続するうえで必要不可欠です。さらに、上記の税制優遇を受けない場合であっても、事業継続力強化計画の認定を受けることは今後の経営において有用であると考えられます。この機会に申請を検討してはいかがでしょうか。
2021年09月現在
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