大宜味村は約8割近くが山林で、林業と少ない平地と段々畑で農業などを生業(なりわい)としている。近年埋め立てによって企業立地や学校の公共施設建設等で新たな村づくりが進められている。
東シナ海に細長く面する村は、かつて塩屋湾河口部分や宮城島(周囲によって2.8キロ)によっての陸路が途切れていた。そのため、向こう岸に行くには、湾沿いの道で遠まわりをするか、渡し船を使っていた。1963年に塩屋橋がかり陸続きの村となった。
塩屋湾は湖のような穏やかな水辺を常に保っていて、水際の花木(オオハマボウ「沖縄名:ユウナ」)に黄色い花がたくさん咲いていているが、夕方になると赤っぽく変色して落花しているのも、また風情がある。
そんな湾内での夏のイベント「白浜ナイトキャンドル(森と湖に親しむ旬間)」に、村人たちの手作りでペットボトルを加工してローソクを灯して自然環境の再生やエコを考えた地域活性化の取り組みがなされている。
夕日が沈む頃、夏の陽射しに別れを惜しむかのように約4千本のキャンドルが水辺にゆらゆらと灯る。
Latest posts by 高嶺 晃 (see all)
- Vol.46 やんばる「もうひとつの原風景」 - 2024年11月1日
- Vol.45 安波節が生まれた風景 - 2024年9月1日
- Vol.44 木漏れ日のさす神アシャギで - 2024年7月1日