沖縄本島北部にある「東村」は、大正十二年(1923年)に旧久志村から分離され「日の出るところ東なり」いう所から名付けられたそうだ。
東村の高台(海抜90メートル)にある高江区は、人口が114名(2019年9月現在)ほどの小さな集落で、切り立った海岸は新川岬に繋がっていている。
人気のない寂しげな岬の風景が見える所に、平坦な敷地があり「高江校発祥之地」で明治四一年(1908年)に建てられたと刻銘された碑がポツンとあった。
今は別のところに移築されている。
かつて、そこに太平洋の水平線が一望できた学び舎がある頃、キラキラとした朝露に光る草木や、さわやか風を受けて昇る朝日を見つめながら、子供達は幸せな朝の一時を過ごしていたに違いない。
学校跡地には、つやつやとした葉が特徴の「リュウキュウツワブキ」が黄色い花を咲かせていた。
近くで見つけた「ハーブ園(カフェもある)」には「ローズマリー」や、大地のリンゴと言われる香りを放つハーブティーの「カモミール」も菊に似た小さな花を咲かせていた。
今年最後の日の出、そして初日もそこから迎えられるのである。
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