#知ってもらいたい税のお話し

新型コロナウイルスの影響により売上が減少した事業者に対して、持続化給付金に引き続き、2020年7月より家賃支援給付金制度が開始されました(申請締切は、2021年1月15日までです)。
地代・家賃の負担を軽減することを目的として、賃借人である事業者に対して給付されますが、支給要件は以下のとおりです。

(1)支給対象要件(2020年8月6日時点)

①対象者
資本金10億円未満の中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者(医療法人、農業法人、NPO法人等も含む)。また、原則2019年12月31日以前から事業収入を得ており、今後も事業を継続する意思があること。
②売上高
2020年5月~12月の売上高について、いずれか1ヶ月の売上が前年の同じ月と比較して50%以上減少していること。または、連続する3ヶ月の売上合計が前年の同じ期間の売上合計と比較して30%以上減少していること。
③賃借料の支払
他人の土地・建物を自らの事業のために直接占有し、使用・収益をしていることの対価として、賃料の支払いをおこなっていること。

(2)給付額

法人に最大600万円、個人事業者に最大300万円を一括で支給されます。算定方法は、申請時の直近1ヶ月における支払賃料(月額)に基づき算定した給付額(月額)の6倍です。法人と個人で算定方法に違いがあり、また支払賃料によっても変わってきます。
①法人の場合
支払賃料(月額)が75万円以下なら、給付額(月額)は「支払賃料×2/3」となります。75万円超なら、「50万円+支払賃料の75万円の超過分×1/3」となります。
②個人事業者の場合
支払賃料(月額)が37.5万円以下なら、給付額(月額)は「支払賃料×2/3」となります。37.5万円超なら、「25万円+支払賃料の37.5万円の超過分×1/3」となります。

給付額(月額)を算定し、それを6倍したものが家賃支援給付金となります(給付金の支給上限はそれぞれ上述したとおり)。また、申請する際に必要な書類もあります。売上減少を証明する書類(確定申告書等)、賃貸借契約書、申請時の直近3ヶ月分の賃料支払実績を証明する書類等です。

幅広い事業者が給付の対象になっていますが、風俗関連特殊営業、政治団体、宗教団体等は給付対象外となっています。また、転貸(又貸し)を目的とした取引、賃貸人と賃借人が実質的に同じ人物の取引(自己取引)、賃貸人と賃借人が配偶者または一親等以内の取引(親族間取引)も対象外となります。

逆に、要件にはあてはまらなくとも給付の対象になりうる場合があります。直前の事業年度の確定申告が完了していない場合、2019年中に創業した場合、賃貸借契約書の賃貸人の名義と現在の賃貸人の名義が異なる場合、賃貸人から支払いの免除・猶予を受けている場合や滞納している場合等も、条件によっては給付可能となります。

紹介できなかった要件や事例がまだまだありますので、給付金申請窓口や専門家に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

2020年9月現在

松川 吉雄