心機一転、という気持ちでこの季節を迎える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今でこそ成功と栄光に彩られた歴史としてウォルト・ディズニーを羨む人も多いのかもしれませんが、彼の成功には数え切れないほどの失敗と挫折があったと聞きます。それは、彼が亡き後のディズニーのテーマパークにおいても、同じことが言えるのかもしれません。
例えば、東京ディズニーシーがグランドオープンした2001年から2006年までの5年間、アラビアンコーストにあった 「シンドバッド・セブンヴォヤッジ」 というアトラクションが、現在は 「シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ」 にリニューアルされているところからも感じることができます。
ディズニー社における最高技術を惜しみなく使い、アラビアンコーストの世界観を表現できる代表アトラクションを、と制作された 「シンドバッド・セブンヴォヤッジ」。 世界的にも有名な 『千夜一夜物語』 に登場する、シンドバッドを主人公とし、7つの海の冒険を題材にしたものでした。
できるだけ忠実に原作の物語を表現した結果、アトラクションは少々暗く、シンドバッドも海賊のようなキャラクターで荒々しい性格、他のキャラクターも子どもから見れば少し怖いと感じるような設定に。
いわゆるディズニー 〝らしい〟 アトラクションとは一線を画したものになったのです。
このままではいけないと大規模なリニューアルが行われ、現在の 「シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ」 に生まれ変わりました。
キャラクターの表情を可愛らしくし、主人公のシンドバッドも正義感あふれる優しい性格に。
そして、テーマソングは 〝アンダー・ザ・シー〟 や 〝ア・ホール・ニュー・ワールド〟 を作曲したディズニーソングの生みの親、アラン・メンケン氏が手掛けたことで、アトラクションを降りた後でも思わず口ずさんでしまうような、楽しい気持ちがいつまでも続くものへ変貌を遂げ、今では子どもたちからも人気のアトラクションになっています。
「人々はよく私に成功の秘訣を知っているんじゃないかとか、どうやったら夢を実現できるのかとか聞いてくるが、私の答えは、努力して実現するだけ、というものだ。」
言わずもがな、ウォルト・ディズニーの言葉です。
これから向かっていく新しい環境で、うまくいかないことや、困難なことにつまづきそうになった時は、この 『諦めない努力の物語』 を思い返してみてくださいね。
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