
沖縄的には長かった今年の寒い季節を越え、ようやく春の暖かさがやってきたと思ったら、もう雨のシーズン。
眩しい夏の日の到来が待ち遠しくなりますね。
天気がイマイチだと気持ちも元気がなくなりがちですが、そんな時はディズニーソングで気分だけでも明るく前向きに持っていきたいところです。
ディズニーの映画や、テーマパークで聞く様々なディズニーソングは、一度聞くと暫く耳に残り続けるものや、聞くだけで物語のシーンを思い出してウルッとするものなど、思い出とともに選曲して楽しめるのが大きな魅力ですね。
そんな数多ある曲の中から、今回ご紹介したいとっておきの前向きソングは、ディズニー映画 「ライオン・キング」 のテーマソング、『サークル・オブ・ライフ』です。
タイトルはそのまま〝生命の環〟という意味で、厳しい自然界で生きるものとして、知っておくべき命のバランスと王の心構えを、『サークル・オブ・ライフ』という言葉で表現しており、物語の主人公であるシンバが、父であり王であるムファサから説かれることです。
そんな壮大なテーマを背負った『サークル・オブ・ライフ』という曲は、映画でも舞台でも一番最初に使われており、とても力強く印象的な導入から始まりますので、作品を知らずとも聞いたことはあるという方も多いと思います。ただ、なんと言っているのかを文字で表現するのがやや難しく…「ナーツィゴンニャーマバギーツィババー!」という感じですが…伝わりますでしょうか?
意味は「父なるライオンがやってきた」で、オープニングではムファサを、エンディングではシンバのことを表しているのでしょう。
この出だしの部分は、〝ズールー語〟 という言語で、南アフリカの公用語です。この部分の作詞と歌唱をされている方は南アフリカ出身の方ですので、ネイティブなズールー語を聞くことができるというわけです。歌声を聞くだけで、生命のエネルギーが身体の中から満ち溢れてくるような感覚になります。映画の世界観をこの曲で全て表現されていると言っても過言ではない、まさにディズニー映画の魔法の成分を垣間見るような高鳴りです。
ちなみにですが、この映画にはもう一つ忘れてはならない『ハクナ・マタタ』という名曲があります。ミーアキャットのティモンとイボイノシシのプンバァが、悩めるシンバを励ますために歌ったものなのですが、この『ハクナ・マタタ』という言葉が、ウチナーグチの「なんくるないさ」だと解釈されることがあります。
ハクナは「ない」、マタタは「問題」という意味のスワヒリ語で、「問題ない」「心配はいらない」という意味ですので、確かに似ているような気もしますが、「なんくるないさは」正しくは〝まくとぅーそーけー(正しい行いをすれば)〟が頭につきますから、『ハクナ・マタタ』の方が、もっとお気楽でリラックスするニュアンスだと思っていただければと。
新年度が始まって、ちょっと疲れも出る時期です。 元気がほしいなと思ったときは、力強いズールー語と、肩の力をフッと抜けるハクナ・マタタの精神を分けてもらいに、 「ライオン・キング」 の世界を覗いてみるのはいかがでしょうか。
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