ちょうどこの原稿を執筆している日が、東京ディズニーランドの大規模開発エリアがオープンを迎え、パークの歴史にまた新たに刻まれる記念日となりました。2020年4月15日オープンの予定が、世の中の状況を鑑みて9月28日まで遅れてしまったことで、一層世界中のファンが心待ちにしていた瞬間でもあります。
写真は、まだこのエリアが開発中の段階で訪れた際の仮囲いの様子ですが、いつものことながらこの仮囲いでさえ、ディズニーファンとしては期間限定で見ることが出来るフォトスポットの一つになっています。
オープンした今はもうこの様子を見ることはないと考えると、それだけで途端に希少性が増してくるものです。
たった仮囲い一つだけでもそんな思いにさせてしまう程、ファンを魅了してやまないのは言うに及ばないことでありますが、この 〝ファン〟 というのは、なにもゲストに限った話ではなく、パーク内で働くキャストもその一員だったりします。
仮囲いのイラストを一つ一つ撮影している時、キャストの方に声をかけられました。
「こんにちは!お姉さんはどの扉が一番気になりますか?」 と。
私は、新しく建設される 「美女と野獣の城」 はもちろん楽しみだが、同時にリニューアルされる、トゥモローランドのアトラクションやショップの雰囲気も大変気になっている、と答えました。今回の大規模開発によってクローズしてしまったアトラクションは、東京ディズニーランドがオープンしたときからあったものなので、それに代わる魅力があって欲しい、と。
すると、そのキャストはどうやらそのクローズしてしまった旧アトラクション所属のキャストだったようで、 「自分の長く所属していたアトラクションがなくなるときは故郷を奪われるような気持ちでとても悲しかったですが、多くのお客様の心の中に生き続けているのだと思うと本当に嬉しいですし、新しいアトラクションで新しい笑顔や思い出が生まれることが、私も今から待ち遠しいです!」 と、目にうっすら涙を浮かべながら笑っていました。
「ディズニーランドは完成することがないだろう、世界に創造力がある限り成長し続けるだろう」 という言葉を残したウォルト・ディズニーの思いの通り、今でも進化を続ける東京ディズニーランド。
長く続けることで生まれるゲストとキャストの大切な記憶や思い出により、魔法の成分はより強く輝くのだと感じる出来事でした。
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