今年の夏は、全国各地で猛暑が続き災害なども多かった。
暑さをしのぐために沖縄の野外では木陰や庇(ひさし)や、風が通るところが涼しく快適な場所として利用されている。
島の岬などは木陰が少なく植物の生息にも過酷な場所であるが、涼しくて景色もいいので人気の場所である。
沖縄本島最北端にある辺戸岬は、石灰岩が潮風や荒波で浸食されたカルスト地形で殺風景な岬にもかかわらず、観光客などには超人気のスポットだ。
そこには、年間約40万人の観光客などが訪れるらしい。
岬周辺は、琉球王国最初の聖地(辺戸岳)や、沖縄が米国統治時代に国境であった与論島までの距離約28キロの地点であることから、祖国復帰を願う運動の拠点となり「祖国復帰闘争碑」もある。
神秘的でダイナミックで簡素な風景が展開しているゴツゴツとした地形に、ツル状に這って不思議な形をした淡いピンク色の「ハマナタマメ」が過酷な環境の中で、けな気に咲いているのを見つけた。
辺戸岳では薄紫色の「オオムラサキシキブ」やオレンジ色の「ゲットウの実」など秋色の花達と出会った。
また、岬の原野には銀色の「ススキの穂」が波打ち、うろこ雲がぽっかりと浮かんでいた。
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