春風に吹かれて「春は名のみの風の寒さや・・・(早春賦:そうしゅんふ)」馴染みの抒情歌だ。
沖縄では桜やヤブツバキが咲き終わる頃、厳しい寒さが断続的にやって来る。
すると突然「ワカリビーサ(寒の戻り)」の後に、強い季節風「ニンガチ・カジマーイ(二月風廻り)」が吹き、冷たい北風から暖かい南風に変わる季節の変わり目だ。
春の兆しは風によって告げられるようだ・・。
そして花々が鮮やかに咲き始める頃、10年目になる名護東海岸から東村「つつじ祭」(約30キロ)に渡る「フラワーフェスティバル」が開催される。
小学校4校が統廃合されるなど少子高齢化が現実になり、それを機に地域の活性化の一つとして「花」を絆とした「やんばる風景花街道(日本風景街道認定)」の活動は、「非日常的なフェスティバル(祭)」から、しだいに「日々の営みの幸せな日常」へと変わっていった。
オープンガーデンも20件余りになって、地域の誇りとなった。
コロナ禍でイベントは、開催中止になったが「手づくり郷土賞(国土交通大臣賞)」が「わんさか大浦パーク」で認定証伝達式が行われた。
沿道に植えられた「リュウキュウベンケイソウ(やんばる自生種、花言葉:幸福を告げる)」も、風に吹かれて元気に咲いていた。
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