
夏場の海辺は、リゾートの人達で賑わいを見せていたが、日差しが和らぎ、さざ波が立ち始めると、秋めいて穏やかな水辺が広がる。
沖縄本島西海岸の恩納村でも、季節によって海辺の表情は変化するものの、生業(なりわい)としての屋嘉田潟原(やかたばる)はいつもと変わらない磯の香に包まれた風景が広がっていた。
そこは、多様な生物が生息するサンゴ礁の干潟として「日本の干潟100選」にも選定され、アーサー(ヒトエグサ)などの養殖場として漁業の貴重な水辺でもある。また、修学旅行などの体験学習の場としての活用もなされ、シーズンを通して人の姿が見られる。
たとえば、潮の満ち干によって、カヤックがゆったりと漕がれていたり、子供達の集団が多様な生物を観察していたり、漁民が養殖場でせっせと作業をこなし、日暮れには土手の上を自転車で帰路に就く人影の景色など、自然と人とのコラボが実に情緒的で面白い・・・。
屋嘉田潟原の干潟の特徴は、外海の荒波を和らげているリーフと点在する小島によって、穏やかな水辺が常に保たれている。
そこは、流転(るてん)する景色の中で、秋の黄昏時に観られる夕日は、平和で豊かな一日の終わりを伝えているようであった。
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